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腹腔鏡による潜在精巣摘出

【腹腔鏡外科】
精巣が腹腔内に停留したものを潜在精巣といいます。
潜在精巣は通常通りに下降した精巣よりも腫瘍化しやすくその割合は10倍に上ります。

摘出した潜在精巣は画面左のように委縮しており、栄養状態も悪いゆえ精子の生産数もまた精子活力も悪いため繁殖能力が落ちます。
また遺伝的背景もあるため、繁殖には不向きといえます。
当院では以前は開腹にて摘出していた潜在精巣ですが、近年では腹腔鏡を用いて対応しております。
一つ一つの術創が小さいため、大きな術創と異なり痛みが小さいのが特徴です。

術後の俯瞰図






尾骨奇形の先には

【形成外科】
犬猫問わず尾骨の奇形に遭遇することがあります。
当院ではボストンテリア、フレンチブルドックなどで何らかの対応を選択するケースが見られます。
犬の話ですが、短頭種は胸椎腰椎、尾骨の奇形が多いのが特徴です。
胸椎や腰椎では連続する椎骨の強度不安定からその部位で痛みを伴ったりします。
また、尾骨で問題となるケースでは蛇行あるいは折り返すことで、その部位の皮膚が圧迫され炎症が断続的に発生するため、不潔になり二次感染を伴います。加えて、直腸あるいは肛門方面に圧迫が生じれば便が出にくくなるため、便が細くなるケースも遭遇いたします。

このように肛門が左によって、下方の皮膚が圧迫されています。

皮膚が赤く爛れていました(青〇)。痛々しいですね。

矯正後です。
今は悩まされていた皮膚炎もなく、匂いもなく、快便lifeを送っておられるようで安心です。

骨の腫瘍

【腫瘍外科】
犬の骨肉腫はごく稀に認められる原発性骨腫瘍で、骨格に発生する悪性腫瘍の8割以上を示します。
多くが四肢骨肉腫(75%)で、その他が体軸骨格に発生します。中高齢の大型犬に好発しますが、小型犬にも発生します。
四肢骨肉腫は、前肢では上腕骨近位・橈骨尺骨遠位で、後肢では大腿骨遠位・脛骨近位及び遠位で多く認められます。
主な症状は疼痛による跛行です。
これはそのレントゲン画像ですが、骨の吸収像を認め、病的骨折を引き起こします。

また、この腫瘍の特徴として生物学的挙動が悪く転移する能力が高いという点です。
小型犬に発生した四肢骨肉腫は大型犬のものと比較して悪性度はやや低いと考えられます。
そのために、早期発見と早期治療の介入が肝要といえるでしょう。


治療は外科的骨切除、化学療法、放射線療法が軸となります。
高齢の大型犬に問わず小型犬にも見られますので、高齢だから「関節炎かな」、「パテラかな」と判断せずに、ご相談ください。


生後半年くらいのトム(ハンクス)です。
目が狙っているのですが、なかなかのイケメンです。



ゴールデンウィークの診察について

ゴールデンウィークがもうすぐ始まりますね。
この時期は、日照時間も長く、心地のいい気候が続きますので、ワンちゃんの達の散歩もやりやすいと思います。
さて、当院のGW期間中の診療日程については下記のようになります。


5月3日(土) 9:00〜12:00 (午前診のみ)
5月4日(日) 9:00〜12:00 (午前診のみ:予約診察)
5月5日(月) 9:00〜12:00 (午前診のみ)
5月6日(火) 休診

5月7日から通常診療となります。

フィラリアおよび狂犬病ワクチン予防が始まっており混雑が予想されますので、WEBで順番予約をされてからのご来院をお勧めいたします。
日曜日の診療は事前予約制となっておりますので、宜しくお願いいたします。
なお緊急のケースはお受けいたしますので、ご連絡ください。

皆さま、楽しい休暇をお過ごしください!!

菊ちゃん有難う!!

昨年12月17日に菊ちゃんが膵炎・肺炎で亡くなりました。
開業してから飼いましたが、当初はまだ2カ月齢で小さく、体が弱かったため心配しましたが、心配をよそにすくすく成長しました。
我が家の歴史とともに歩んできたと苦楽を共にしてきたと思います。
また、どうしても輸血しなければ命が助からない場合は、協力してもらったことがありましたね。本当に辛抱強いこでした。
桜を見ると一緒に歩いたことを思い出します。しっぽをなびかせながら楽しそうでした。
寂しいですが、本当にありがとう!!

胸腰部椎間板ヘルニア(Gread Ⅳ)

【神経外科】
3歳9か月齢のMダックスフンドで突然の両後肢麻痺、排尿障害のみられたグレード4の腰部椎間板ヘルニア症例です。
MRI画像検査にて脊柱管内に広範囲に椎間板物質による圧迫を疑ったため、早急に外科的処置および再生治療を施しました。
(手術後翌日)
(手術3週間後)
早急な対応と適切な処置を施さなければ歩行障害が残ることもありますので、非常に神経を衰弱しますね、無事に歩けて本当に一安心です。

開院10周年となりました。

2015年3月9日に希望と不安の船出をしてから10年となりました。
私の家族は田舎で代々公務員や農業の家系ですので、当初は小動物医療への開業に対する不安は周囲から少なからずありました。
それでも、開業までは紆余曲折はありましたが、獣医の友人や先輩の勇姿を羨望の思いでみながら、早く追いつけと出来の悪いわが身を奮い立たせながら厳しい代診時代を過ごしてきました。
また、子供も小さかったため、目にいれても痛くないとはこのことかと、初めてのわが子の成長を心の励みとしてやってきました。
今は亡くなりましたが、祖父母の晩年の言葉もそっと背中を押してくれましたし、また当時というか今もですが両親達の助けが非常に大きかったです。
開業してからもここまでたくさんのご家族の目にとめて頂き、大切なご家族を託していただき本当に感謝以外の言葉が見つかりません。
ペット達の診察・治療をさせて頂く中で多くのことを学び・反省をしながらの積み重ねだったと感じておりますし、これからもこの先もその繰り返しだと思います。
「人間は考える葦である」というパスカルの言葉が好きですが、謙虚な姿勢で託していただいた命の尊さとご家族の思いにいつも添い遂げれるように、精進していきたいですね。
全ての方々に感謝の気持ちを!!
今後ともどうぞ、はるかペットクリニック一同を宜しくお願い申し上げます。

4月の日曜予約診察のお知らせ

4月の日曜診察についてです。
4月6日、4月13日、4月20日、4月27日
全て予約診察となります。(休診ではございません)。
ご予約の方は事前に、日時・診察内容について、電話にてご連絡をお願い申し上げます。
なるだけ患者様の時間的負担の無いような計画的かつ円滑な診察を心掛けたいと考えております。
スタッフの人員・時間調整のため、大変ご迷惑をお掛けしております。
何卒、ご理解とご協力をお願い申し上げます。







膝蓋骨内方脱臼

【関節外科】
人間と同様に犬猫ともに膝の上に膝蓋骨という(お皿)があります。
膝蓋骨は膝の前方に位置しておりますのでその役割は膝関節を守ること、また、膝蓋骨へは靱帯や筋肉が付着しており膝の曲げ伸ばしなどの重要な役割もあります。
この膝蓋骨が脱臼といって内方や外方や双方に外れることがあります。
日常に診療で遭遇する多くが内方への脱臼です。
脱臼するとこのようにレントゲンにて膝の内側にお皿が変位します(青矢印)。お皿が膝の真ん中に乗っていませんよね。

この「膝蓋骨脱臼」は4つのグレードに分類されます。
脱臼しても負重して走る子もいます。逆に程度により患肢に負重せず、食欲も低下したり、長期に亘ると筋肉を使用しなくなり委縮していきます。
外方か内方か、グレードの程度、臨床症状の程度により、対応の仕方が異なります。

処置により膝蓋骨は元に戻り、また歩けるようになります。
膝がよく外れ3本足で歩いている、歩くときにケンケンする、痛すぎてきゃんきゃん泣くなどの症状は様々です。
長期に放置していると脱臼した部位がすり減ったり(糜爛)、内部の半月板損傷や靱帯が切れたりしますので、早めにご相談ください。



3月の日曜休診のお知らせ

寒さの厳しい折、皆さまのペット達はいかがお過ごしでしょうか?
タイトルの通り3月の日曜休診は下記のとおりです。
3月2日
3月16日
3月30日
なお、3月9日、3月23日は予約診療となりますので、お手数ですが事前に予約をお取り下さい。
大変ご迷惑をお掛けしており恐縮ですが、何卒ご理解お願いいたします。
体調が崩れやすい季節ですので、皆さまもお体を大切にお過ごし下さい。






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