カテゴリ
月別 アーカイブ
- 2024年11月 (2)
- 2024年10月 (4)
- 2024年9月 (2)
- 2024年8月 (3)
- 2024年7月 (3)
- 2024年6月 (4)
- 2024年5月 (4)
- 2024年4月 (3)
- 2024年3月 (2)
- 2024年2月 (2)
- 2024年1月 (4)
- 2023年12月 (3)
- 2023年11月 (5)
- 2023年10月 (3)
- 2023年9月 (3)
- 2023年8月 (1)
- 2023年7月 (2)
- 2023年6月 (2)
- 2023年5月 (3)
- 2023年3月 (3)
- 2023年2月 (2)
- 2023年1月 (2)
- 2022年12月 (1)
- 2022年11月 (2)
- 2022年9月 (1)
- 2022年8月 (1)
- 2022年7月 (2)
- 2022年6月 (1)
- 2022年4月 (1)
- 2022年3月 (1)
- 2022年2月 (2)
- 2022年1月 (3)
- 2021年12月 (3)
- 2021年11月 (1)
- 2021年10月 (1)
- 2021年9月 (1)
- 2021年7月 (3)
- 2021年5月 (1)
- 2021年4月 (3)
- 2021年3月 (1)
- 2021年2月 (3)
- 2021年1月 (1)
- 2020年12月 (3)
- 2020年11月 (4)
- 2020年10月 (1)
- 2020年9月 (2)
- 2020年8月 (1)
- 2020年7月 (2)
- 2020年5月 (2)
- 2020年4月 (2)
- 2020年3月 (2)
- 2020年1月 (1)
- 2019年12月 (1)
- 2019年6月 (1)
最近のエントリー
HOME > インフォメーション > アーカイブ > 2024年6月
インフォメーション : 2024年6月
ソフト吸盤ピストルの誤食
皆様これを見たことがありますでしょうか??
子供用のおもちゃで以前から見かけるのですが、弾がソフト吸盤タイプになっているもの、これを誤食したケースに遭遇しました。
このタイプは弾性があり柔らかく噛み応えもあるためワンちゃんは好むようです。
一旦食べてしまうと、形状記憶しているため元に戻り、吐かせることが出来ません。
この子は内視鏡にて無事に摘出しました。
何気なく我々の身近にあるものでも、気を付けないといけない物があるなと考えさせられます。
子供用のおもちゃで以前から見かけるのですが、弾がソフト吸盤タイプになっているもの、これを誤食したケースに遭遇しました。
このタイプは弾性があり柔らかく噛み応えもあるためワンちゃんは好むようです。
一旦食べてしまうと、形状記憶しているため元に戻り、吐かせることが出来ません。
この子は内視鏡にて無事に摘出しました。
何気なく我々の身近にあるものでも、気を付けないといけない物があるなと考えさせられます。
ペットの育毛に如何でしょうか?
季節性の脱毛、乾性の脱毛など皮膚の発赤や炎症などを生じない脱毛👨🦲を見かけたことは無いでしょうか?
こういったケースでは痒み止めや抗ヒスタミン剤、抗生剤などは効きません。
毛乳頭細胞に働きかける方法がベストです。
働きかけるって?ではどのような因子があるのでしょうか?
VEGF(血管内皮細胞増殖因子)
:細胞分裂や分化を刺激し血管新生に関わります。マウスでは体毛の太さが増大する毛成長促進効果が認められています。
KGF/FGF-7(毛母細胞成長因子)
:ヘアサイクルの成長に関与します。毛母細胞の増殖促進、活性化に関与します。
BMP4(骨形成因子)
:毛包の分化や増殖などの細胞機能を調節し、伸長期に分泌が上昇する成分。毛包の休止期から成長期への移行を促します。
βカテニン
:毛乳頭細胞活性化のスイッチの1つとしてとして重要。βカテニンタンパクがDNAと結合し毛母細胞は毛の成長に必要なタンパク質を生産するようになります。
これら毛乳頭細胞の増殖、発毛の成長維持、発毛成長期への促進にシアルマリン(カタライザー)が効果的であり、VEGF発現はミノキシジルの5倍と高いのです。
このシアルマリンは以前ご紹介したとおり九州大学にて研究されているもので抗腫瘍効果があると書かせていただきましたが、育毛分野にもよいとのことで、すでに人用としても発売されております。
このカタライザーミストスプレーを当院でも取り扱いが可能となりましたので、ご興味のある方はご相談ください。
こういったケースでは痒み止めや抗ヒスタミン剤、抗生剤などは効きません。
毛乳頭細胞に働きかける方法がベストです。
働きかけるって?ではどのような因子があるのでしょうか?
VEGF(血管内皮細胞増殖因子)
:細胞分裂や分化を刺激し血管新生に関わります。マウスでは体毛の太さが増大する毛成長促進効果が認められています。
KGF/FGF-7(毛母細胞成長因子)
:ヘアサイクルの成長に関与します。毛母細胞の増殖促進、活性化に関与します。
BMP4(骨形成因子)
:毛包の分化や増殖などの細胞機能を調節し、伸長期に分泌が上昇する成分。毛包の休止期から成長期への移行を促します。
βカテニン
:毛乳頭細胞活性化のスイッチの1つとしてとして重要。βカテニンタンパクがDNAと結合し毛母細胞は毛の成長に必要なタンパク質を生産するようになります。
これら毛乳頭細胞の増殖、発毛の成長維持、発毛成長期への促進にシアルマリン(カタライザー)が効果的であり、VEGF発現はミノキシジルの5倍と高いのです。
このシアルマリンは以前ご紹介したとおり九州大学にて研究されているもので抗腫瘍効果があると書かせていただきましたが、育毛分野にもよいとのことで、すでに人用としても発売されております。
このカタライザーミストスプレーを当院でも取り扱いが可能となりましたので、ご興味のある方はご相談ください。
被嚢性腹膜硬化症
被嚢性腹膜硬化症とは、もとは人医学で命名された病態ですが、腹腔内を覆っている腹膜が腸、卵巣子宮、膀胱などを包み込んで癒着してしまう病態のことです。
当院でも、ここ数年で犬猫含め10頭ほどの症例に遭遇しております。
最も遭遇するのは、避妊手術の際に偶発的に発見するパターンです。
勿論、症状を示していない状況で、開腹して発見されるので、オーナー様も寝耳に水といった状況での事後報告となります。
開腹すると、ご覧のように小腸が膜性癒着しております。
適切な例えかどうかわかりませんが、「蜘蛛の巣に引っかかったものを丁寧にはがす感じ」です。
このように電気デバイスで慎重かつ丁寧に剝がしていきます。
小腸・大腸・卵巣子宮・膀胱が概ねくっつき合っています。
この状況では腹腔鏡手術は余計時間がかかり不向きとなります。
次は、症状有り、1歳猫の嘔吐症例です。
習慣的に吐く、食欲も徐々に無くなったとのことで当院で検査したところ、機能性イレウスにしてはおかしいため、開腹下にて精査しました。十二指腸、空回腸で膜性癒着しておりました。
このように十二指腸がS字クランク的に走行しており、漿膜面に腹膜が膜性癒着しております。
小腸も同様でした。
このこは手術後に、症状は消失しました。
これらの原因はまだ分からずですが、ここ数年増加しております。
徐々に当院も経験を積んで、概ねの対処法が分かってきたように思います。
当院でも、ここ数年で犬猫含め10頭ほどの症例に遭遇しております。
最も遭遇するのは、避妊手術の際に偶発的に発見するパターンです。
勿論、症状を示していない状況で、開腹して発見されるので、オーナー様も寝耳に水といった状況での事後報告となります。
開腹すると、ご覧のように小腸が膜性癒着しております。
適切な例えかどうかわかりませんが、「蜘蛛の巣に引っかかったものを丁寧にはがす感じ」です。
このように電気デバイスで慎重かつ丁寧に剝がしていきます。
小腸・大腸・卵巣子宮・膀胱が概ねくっつき合っています。
この状況では腹腔鏡手術は余計時間がかかり不向きとなります。
次は、症状有り、1歳猫の嘔吐症例です。
習慣的に吐く、食欲も徐々に無くなったとのことで当院で検査したところ、機能性イレウスにしてはおかしいため、開腹下にて精査しました。十二指腸、空回腸で膜性癒着しておりました。
このように十二指腸がS字クランク的に走行しており、漿膜面に腹膜が膜性癒着しております。
小腸も同様でした。
このこは手術後に、症状は消失しました。
これらの原因はまだ分からずですが、ここ数年増加しております。
徐々に当院も経験を積んで、概ねの対処法が分かってきたように思います。
やはり怖い、子宮蓄膿症
子宮蓄膿症は未避妊、高齢のワンちゃんで発症します。
ホルモンバランス異常により、免疫力が低下し子宮内に大腸菌などの細菌が定着し蓄膿症に至ります。
根本的原因は、外科的子宮卵巣摘出となります。
合併症は様々ですが、今回はやや程度が重いもので壊死した子宮壁から血膿が漏出して、濃腹を起こしておりました。
状態は非常に悪く、敗血症から低血圧性ショック、血液凝固異常を起こしており、また術後も低血糖、急性腎不全となりました。
こちらは摘出した子宮の画像ですが、鑷子を通している箇所が穿孔部位です。ここから腹腔内に漏出したものと考えられます。
術後暫くの腹水管理、感染症管理、血糖値管理、血圧管理などを施しながら、昼夜ICUにて入院管理し、無事に回復・退院となりました。
「子宮蓄膿症は外科で取れば治る」では無く、全身疾患となり、病態に則った内科管理が治癒のカギと言えます。
ホルモンバランス異常により、免疫力が低下し子宮内に大腸菌などの細菌が定着し蓄膿症に至ります。
根本的原因は、外科的子宮卵巣摘出となります。
合併症は様々ですが、今回はやや程度が重いもので壊死した子宮壁から血膿が漏出して、濃腹を起こしておりました。
状態は非常に悪く、敗血症から低血圧性ショック、血液凝固異常を起こしており、また術後も低血糖、急性腎不全となりました。
こちらは摘出した子宮の画像ですが、鑷子を通している箇所が穿孔部位です。ここから腹腔内に漏出したものと考えられます。
術後暫くの腹水管理、感染症管理、血糖値管理、血圧管理などを施しながら、昼夜ICUにて入院管理し、無事に回復・退院となりました。
「子宮蓄膿症は外科で取れば治る」では無く、全身疾患となり、病態に則った内科管理が治癒のカギと言えます。
1